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【徳島県】1番札所 霊山寺(りょうぜんじ)

こんにちは、kScの田中です。今回から『四国お遍路ときどきサウナ』がスタートします。 この連載では、四国お遍路と道中にある魅力的なサウナ施設を紹介していきたいと思います。 読者の皆様にも、少しでも興味を持っていただければ幸いです。

エピソード1は、「お遍路」の基本と第1番札所「霊山寺」を紹介いたします。

お遍路の基本

お遍路とは?
お遍路とは、四国の霊場八十八ヶ所を、祈願や願いを持ってめぐる巡礼のことです。 巡礼は徳島県にある「霊山寺」(りょうぜんじ)から始まり、最終的に香川県までたどり着きます。全ての霊場を無事に巡ると「結願」または「満願」と呼ばれ、これは願いや祈りが成就したという意味を持っています。

では、なぜ八十八ケ所なのか――。これにはいくつかの説があります。人間の煩悩が88とされること、また厄年として知られる男性の42歳・女性の33歳・子供の13歳の合計に関連するとも言われています。

お遍路は弘法大師(空海)の修行の足跡をたどるものです。笠に書かれている「同行二人」(どうぎょうににん)という言葉は、常に弘法大師と共に旅をしているという意味で、一人旅でも心の支えとしての役割をもっています。

お遍路は、阿波(徳島県)→土佐(高知県)→伊予(愛媛県)→讃岐(香川県)の順に札所番号が振られており、この順に巡拝するのが基本です。今回紹介する霊山寺は第一番札所で、お遍路のスタートにあたります。

巡拝の順序

①一礼

山門や入口で一礼。 多くの札所では駐車場から境内へ直接入ることができますが、可能な限り門前で一礼し、その後に境内へ入ることをおすすめします。

②お清め

ひしゃくに水取り、左手、右と順に清めます。口をすすぐ際も左手で水を受け、最後にひしゃくの柄を清めます。

③鐘打ち

鐘をつくことが出来るお寺では、仏様へこちらを向いてもらうために一度だけ鳴らします。訪問後の「戻り鐘」は縁起が悪いと言われています。

④納礼・写経

本堂へ向かい納札は納札箱へ、書経は書経箱へそれぞれ納めましょう。納札はひとり1枚。日付、住所、名前を前にもって書いて行きましょう。

➄灯明

灯明、線香、おさい銭の順です。灯明は知恵を、線香は徳をいただくため上げます。ロウソクは1本、線香は3本が一般的です。

⑥読経・合掌

お経を読む際、合掌し礼拝します。暗記していても経本を手に取り、ご本尊やお大師さまを念じながらお読みください。

⑦参拝

お経を読み終え、心を落ち着かせた後、大師堂へ参拝します。 八十八ヶ所の寺すべてに本堂と大師堂があり、大師堂でも同じ手順でお参りします。

⑧納経

参拝後、納経帳に揮毫と朱印を受け取ります。寺の御本尊が描かれた御姿(おすがた)もいただき、御影保存帳などで保管します。

第1番札所  霊山寺(りょうぜんじ)

霊山寺は、徳島県鳴門市に位置する高野山真言宗の寺で、四国八十八箇所の第一番札所として知られています。寺の本尊は釈迦如来。この寺はまた、「とくしま88景」の1つです。2015年、霊山寺は「四国遍路」としての回遊型の巡礼文化の一部として、日本遺産に指定されました。この指定には、四国の88の寺院と、阿波・土佐・伊予・讃岐の各遍路道が含まれています。

ご詠歌:霊山(りょうぜん)の 釈迦のみ前に めぐりきて よろずの罪も 消え失せにけり

歴史
霊山寺の起源は奈良時代に遡る天平の時代。聖武天皇の意向を受けて、行基により創建されたと言われています。

815年には、弘法大師(空海)がこの地を訪れ、3週間の修行を行ったと伝わっています。霊山寺の名は、弘法大師がインドの霊鷲山で釈迦の姿を感得したため、その名を冠したとの伝承があります。白鳳時代の小さな釈迦誕生仏は現存し、その他の秘仏の釈迦如来像は空海の手によるものと伝えられており、2014年に公開されたことをご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

室町時代には三好氏の後ろ盾として、阿波地方の主要な寺院として繁栄しました。しかしながら、1582年に長宗我部元親の軍により焼失。その後、徳島藩の蜂須賀光隆によって復興が進められたものの1891年の火災で再び損害を受けました。たび重なる災難を乗り越えて復旧作業が進められ、現在は四国八十八箇所の第一番札所として、その風貌を保持しています。

▲本堂


▲大師堂


▲山門(仁王門)


▲多宝塔


▲大池

境内
◯本堂 – 拝殿に奥殿が増築された構造で、拝殿には地蔵菩薩三尊像、釈迦像、賓頭盧尊者坐像、修行大師姿の納札大師、拝殿中央天井には龍が描かれている。
◯大師堂 – 全身漆黒の大師像が拝顔できる。
◯多宝塔 – 五智如来像が安置されている。応永年間(1394年 – 1428年)の建造。
◯十三仏堂 – 不動明王堂に続く十二仏堂。
◯鐘楼
◯大池 – 鯉が泳ぐ極楽を象った放生池で大師堂の前にあり橋がかかっていて、池の中の6体の童子が地蔵菩薩を祈る。
◯小池 – 小さい滝がある泉水池で大師堂、小さい阿弥陀如来が中に坐する。明治の庭の要素をなしている。
◯明治の庭 – 本堂に向かって右前にある小さい庭。
◯庭園 – 境内の北東にある大きな庭。居上真人製作による孫悟空のモニュメント作品10点が点在。
◯句碑 – 仁王門の右前に木村閑流の「うたた寝のときも手に持つ遍路杖」の句碑がある。

宗派:高野山真言宗
本尊:釈迦如来
開基:行基菩薩
創建:天平年間(729〜749)
真言:のうまく さんまんだ ぼだなん ばく

■所在地
〒779-0230 徳島県鳴門市大麻町板東塚鼻126
■電話
088-689-1111
■駐車場
普通100台・バス10〜20台・無料
■宿坊/なし
■公式HP/なし

*境内は基本的には写真撮影OKですが、場所によっては撮影禁止の所もあります。
*気を付けながら撮影しているつもりですが、禁止箇所に気づかず見逃していれば再編集いたしますのでご一報ください。

霊場名 笠和山 一乗院 霊山寺
所在地 〒779-0230 徳島県鳴門市大麻町板東塚鼻126
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  • 1番札所は格別です!

    風格ある仁王門を目前にすると「旅の始まり」を感じます。

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