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【徳島県】2番札所 日照山 無量寿院 極楽寺(ごくらくじ)

こんにちは、kScの田中です。『四国お遍路ときどきサウナ』のエピソード2では、第2番札所「極楽寺」(ごくらくじ)を紹介いたします。

極楽寺は、第1番札所の霊山寺を出て、西方に約1.4km・徒歩15分ほどの距離にあります。霊山寺から極楽寺までは、鳴門市から吉野川・旧吉野川沿いに走っていく川北街道(撫養街道、徳島県道12号)を歩きます。平坦な街道を道なりに歩いていくと、右側に極楽寺の朱塗りの山門があらわれます。

山門の先には極楽浄土を思わせるような庭園があらわれ、左手には真言を唱え、努力すればご利益があるとされる願掛け地蔵尊もあります。また、本堂階段付近には釈迦が説法をしたときに石に足形が残ったとされる仏足石も見どころです。後述のように安産祈祷祈願に縁のある寺であり、子宝に恵まれない人には子授けを、妊娠した女性には安産のご利益があるとされ、子授け・安産を願う人の参拝が絶えない場所でもあります。

巡礼の際は、弘法大師が手植えしたといわれる霊木「長命杉」に触れるのも定番で、家内安全・病気平癒・長寿も授かると言われていますので、ぜひ長命杉にも触れてみてはいかがでしょうか。このようにさまざまな願いを一手に引き受けてくれるユニークな寺でもあります。

第2番札所  極楽寺(ごくらくじ)

極楽寺は、徳島県鳴門市にある高野山真言宗の寺院で、四国八十八箇所第二番札所として知られています。寺の本尊は阿弥陀如来で、日照山無量寿院(にっしょうざんむりょうじゅいん)と号されています。この寺はまた、阿波西国三十三観音霊場(東部)第21番札所、阿波北嶺薬師霊場第11番札所であり、2015年には四国の88の寺院と阿波・土佐・伊予・讃岐の各遍路道の「四国遍路」としての回遊型の巡礼文化の一部として、日本遺産に指定されています。

ご詠歌:極楽の 弥陀(みだ)の浄土へ 行きたくば 南無阿弥陀仏 口ぐせにせよ

歴史
極楽寺の寺伝によれば、開基は奈良時代で、行基によるものと言われています。弘仁6年(815年)に弘法大師(空海)が、21日間の修法を行い阿弥陀経を読誦したところ、満願日に阿弥陀如来の姿を感得したため、その姿をもとに本尊を制作としたとされています。日照山という号には、この阿弥陀如来の後光が鳴門の町まで達して漁に支障をきたすようになり、困った漁民が本堂の付近に山を築いて光をさえぎった……という故事もあります。

また、弘法大師がその阿弥陀経を読誦した際、難産だった大阪の女性が空海の加持により無事安産したことから、木造大師像を寄進し、これが大師堂の本尊となっているといわれています。なお、明治時代には同じく大阪の女性が、夢で弘法大師より四国遍路のお告げを受け、また本寺でも弘法大師から遍路道をめぐり続けるように勧められ、最後までたどった後に無事に出産したこともありました。これにより修行大師像が寄進され、安産修行大師像として大師堂の付近に建てられています。このような歴史をもつことから、本寺は子授け・安産の寺として祈祷祈願に訪れる参拝者が多く、安産お守り・腹帯も授けている寺です。

本堂は天正10年(1582年)に長宗我部元親の兵火により焼失しており、現在の建物は万治2年(1659年)に徳島藩主蜂須賀光隆によって再建されたものです。

境内

▲本堂


▲大師堂


▲山門


▲薬師堂

◯本堂 – 蜂須賀光隆によって1659年に再建されたもの。本尊は本堂裏の斜面を削って造られた収納庫に安置され、本堂内には前仏が安置されている。向かって右脇陣には阿弥陀如来坐像、左脇陣には薬師如来が安置されている。堂内向かって左の壁には寺宝の地獄極楽図が掛かっている。
◯大師堂 – 1659年に再建されたもので、歴史で解説したように安産に縁があることから安産大師といわれる。
◯山門(仁王門) – 入母屋造の楼門で、金剛力士像(仁王像)が安置されている。
◯観音堂 – 江戸時代中期に建立されており、本尊は千手観音像。阿波西国三十三観音霊場札所。
◯薬師堂 – 江戸時代末期に建立されており、本尊は薬師如来立像。阿波北嶺薬師霊場札所。
◯抱き地蔵 – 「おもかるさん」の通称で知られ、軽く感じると願いが叶うという。
◯千体水子地蔵 – 水子(流産した胎児)の供養のための地蔵。再建される前は、この場所に本堂があったと伝わっている。
◯長命杉 – 弘法大師の手植えと伝えられる樹齢約1,200年余りの杉で、高さは約31メートル、周囲は約6メートルと言われる。鳴門市天然記念物。
◯招福弁財天(祠)
◯雲海の浄土 – 境内中央の日本庭園である。
◯石造仏 – 本尊同体の阿弥陀如来、釈迦如来、仏足石、子授け大師、願掛け地蔵などが点在する。
◯鋳造仏 – 安産修行大師、一願水掛不動尊、大日如来、観音菩薩、子安地蔵などが点在する。
◯鐘楼堂
◯句碑 – 滝佳杖「弥陀の掌にすが里て発ちし蝶の昼」の句碑が山門(仁王門)を入って右にあり、本堂と大師堂の間の斜面にもある。
◯石柱門 – 境外の遍路道にあり、1922年に寄進されたものである。

宗派:高野山真言宗
本尊:阿弥陀如来(伝弘法大師)
開基:行基菩薩
創建:奈良時代(710〜793)
真言:おん あみりた ていせい からうん

所在地
〒779-0225 徳島県鳴門市大麻町檜字段の上12
電話/088-689-1112
駐車場/普通40台・大型6台・無料
宿坊/なし
公式HP/http://www.ca.pikara.ne.jp/gokurakuji/

*境内は基本的には写真撮影OKですが、場所によっては撮影禁止の所もあります。
*気を付けながら撮影しているつもりですが、禁止箇所に気づかず見逃していれば再編集いたしますのでご一報ください。

霊場名 日照山 無量寿院 極楽寺
所在地 〒779-0225 徳島県鳴門市大麻町檜字段の上12
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  • 庭園も見どころ多い!

    仁王門・本堂はもちろんのこと、庭園も見どころが多くオススメです。

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