【徳島県】3番札所 亀光山 釈迦院 金泉寺(こんせんじ)

こんにちは、kScの田中です。『四国お遍路ときどきサウナ』のエピソード3では、第3番札所「金泉寺」(こんせんじ)を紹介いたします。

金泉寺は、第2番札所の極楽寺からは西方に位置し、道なりに約2.7km、徒歩で40分ほどの距離にあるお寺です。極楽寺から数分は川北街道(撫養街道)を進みますが、旧撫養街道と合流したところでそちらに進みます。昔からの街道で住宅が立ち並び、板野町の中心地に近づいたところで右側に金泉寺の赤い山門が現れてきます。

私が訪問した際には、本堂近くの観音堂ではお経をあげる声が聴こえてきました。この観音堂の付近には、現在の寺名の由来にもなった、空海(弘法大師)による「黄金の井戸」があります。また、本堂の裏手にある多宝塔まではやや距離があり、階段を少し登る必要もありますが、非常に美しく見応えがあるのでぜひ見学なさってください。見どころの1つである「弁慶の力石」は本堂の左手にあります。怪力の弁慶はこの石を持ち上げた・・・と伝えられていますので、皆さんも挑戦してみてはいかがでしょう?

第3番札所 金泉寺(こんせんじ)

金泉寺は徳島県板野町にある高野山真言宗の寺院で、四国八十八箇所第三番札所として知られています。寺の本尊は釈迦如来で、本寺の開基に尽力した行基の作と伝えられています。なお所在地の大字は「大寺」ですが、これは本寺に由来しています。板野町の所属する板野郡はかつて、板東・板西に分かれていましたが、その境が本寺の堂の扉板であったといわれています。また、「金の泉」という名から、金運上昇を願って参拝する人も多いといいます。

ご詠歌:極楽の 宝の池を 思えただ 黄金(こがね)の泉 すみたたえたる

歴史
金泉寺の寺伝によれば、開基の際の寺名は「金光明寺」であり、天平年間(729~749年)に聖武天皇の勅願により、行基が本尊を刻んだと伝えられています。境内から奈良時代の瓦が出土していることから、創建は寺伝のとおり奈良時代であることが推定されます。

現在に至る「金泉寺」という名称が現れるのは、弘仁年間(810年~824年)。空海(弘法大師)が四国に巡教のために訪問した際、近隣の村は干ばつによる水不足に苦しめられており、井戸を掘ったところ霊水が湧き出てきたといいます。その「長寿をもたらす黄金の井戸」に由来して、寺名へと変更されました。

時代が下ると、弘法大師を信仰する亀山法皇(天皇在位1259~1274年)の支援により京都の三十三間堂に似せた堂舎が建築され、千手観音像が祀られました。この際に、本寺の背後の山を「亀山」と名付け、山号を亀光山と改められたそうです。また、元暦2年(1185年)には源義経が屋島に向かう途中、本寺に立ち寄り戦勝祈願を行ったとの記録もあります。

その後、1582年(天正10年)に長宗我部元親によって大師堂以外の大半の建物が焼失してしまいましたが、再建され現在に至っています。

境内

▲本堂


▲大師堂
▲山門


▲多宝塔


▲倶利伽羅龍王像

◯本堂 – 釈迦如来像。本尊は両脇仏とともに2014年(平成26年)以降、開帳されている。
◯大師堂 – 2008年(平成20年)11月に改築された。堂内で大師像を拝観できる。
◯山門(仁王門) – 三間一戸楼門、入母屋造である。
◯護摩堂 – 不動明王立像と二童子が拝観でき、格天井に花鳥画が描かれている。
◯観音堂 – 本尊は聖観世音菩薩像である。阿波西国三十三観音霊場札所。
◯黄金の井戸 – 寺名の由来であり、井戸に自分の顔が映れば長寿のご利益がある。
◯満願弁財天像・倶利伽羅龍王像・慈母観音像 – いずれもブロンズ像である。
◯天満宮(祠)
◯長慶天皇の御陵
◯多宝塔(阿弥陀堂)
◯鐘楼
◯弁慶の力石 – 力試しに弁慶が持ち上げてみせたと伝えられている大石。
◯沙羅の木(ナツツバキ) – 大師堂の左側にある。6月頃が花の見頃。
◯句碑 – 「宇免柳みずもふた手に王可連介理(梅柳水も二手に分かれけり) 菖渓」などが本堂の東にある。

宗派:高野山真言宗
本尊:釈迦如来(伝行基作)
開基:行基菩薩
創建:天平年間(729〜749)
真言:のうまく さんまんだ ぼだなん ばく


所在地
〒779-0105 徳島県板野郡板野町大寺字亀山下66
電話/088-672-1087
駐車場/普通14台・大型3台・終日・無料
宿坊/なし
公式HP/なし

次回エピーソード4では、徳島エリアに点在する魅力的なサウナを紹介していきますのでお楽しみ!!


*境内は基本的には写真撮影OKですが、場所によっては撮影禁止の所もあります。
*気を付けながら撮影しているつもりですが、禁止箇所に気づかず見逃していれば再編集いたしますのでご一報ください。

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クチコミ情報
1

  • お遍路に行きたくなる

    「お四国遍路途中サウナ」を読んで、第3番札所「金泉寺」の紹介にとても興味を持ちました。お遍路に行こうかと考えていたので、このブログが大変参考になりました。

    金泉寺の経路や位置に関する詳しい情報や、弘法大師に関連した「黄金の井戸」、さらには「弁慶の力石」など、豊富に紹介されており、歴史や伝説に興味を持つ私は、訪問が楽しみになりました。私が興味を抱いたのは、タイトルに「サウナ」があったことで、次回のサウナ記事も楽しみにしています。

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